こんにちは、ミミです。
先日、名古屋の千種区にある子どもの本専門店「メルヘンハウス」さんに行ってきました。
みなさんはメルヘンハウスさんをご存知でしょうか?
日本で初めて子どもの本専門店として誕生して、たくさんの子供たちに絵本や児童書を紹介・提供されてきた本屋さんです。
そのメルヘンハウスさんが今月末に書店活動を閉められるとのことです。
閉店されてしまいますが、とても素敵な本屋さんなので紹介させていただきます。
子どもの本専門店「メルヘンハウス」
メルヘンハウスさんは1973年に日本で初めて子どもの本専門店として誕生しました。
「一人でも多くの子どもに読書の喜びを」をスローガンに、30,000冊もの選びぬかれた絵本や童話を常時取り揃えています。
店内には、赤ちゃんから小学生までの読み物が、年齢別ではなくジャンル別に並べてあります。スタッフさんのおすすめ本コーナー、各所ピックアップされた本など、どこも分かりやすい配置なので本の迷子になりません。
また、欲しい本に迷ったら、スタッフの方が本選びを一緒に手伝っていただけるので心強いですね。
読書スペースや子供用の椅子が置いてあり、来店している親子は座って本を読んだり、ゆったりとした気分で本を選んでいる感じが小さな図書館のような雰囲気です。
そして、本はどれも読めるようになっているところが嬉しいです。
うちの近所で絵本の試し読みができない本屋さんがあり、表紙と帯の説明だけでは「この絵本買おうかな」と思えなくて、息子もその本屋さんへは行きたがりません。
子供の本を扱っている本屋さんには、メルヘンハウスさんのようにたくさんの本との出会いができる場所であってほしいですね。
いろいろなイベントも開催する本屋さん
店舗の2階はギャラリーになっていて、絵本の原画展や展示会、イベントなどを行っています。
現在、児童書出版社の理論社さんが保管していた長新太さんの原画コレクション「長新太 特別展」が開催されています。
私の愛読書でもある「ともだちは海のにおい」(作/工藤直子、絵/長新太、発行/理論社)の原画も展示してあり、ちょっと興奮してしまいました。
こちらのギャラリーでは、2月に荒井良二さんのサイン会(終わってしまいましたが)、3月17日(土)には100%オレンジさんのサイン会(先着50名です!)など、著名な方々のイベントが数多く行われてきました。
その他、メルヘンハウス代表の三輪哲さん、または三輪丈太郎さんから絵本・児童書のお話、本選び、一緒にランチをする「大人の絵本遠足」など楽しい企画を開催されていました。
メルヘンハウス代表、三輪哲さんのことば
毎月発行されている「ひろばメルヘン」というメルヘンハウスの情報紙がありますが、今回が最終号です。
表紙の「メルヘンハウスとわたし/三輪哲」では、人との出会いを大切にしてきた三輪さんのメルヘンハウスや本への想いが伝わってきます。下記に一部抜粋をさせていただきましたが、画像を拡大してぜひ全文を読んでほしいです。
「本との出合いは、人との出会い」僕の大好きな言葉です。だからお客さんとの会話を少しでも多くしようと心掛けてきました。その結果、幼い子からお年寄りまで随分多くの友だちができました。年齢・性別に関係なく、おなじ世界を共有することができるのが、子どもの本の大きな特徴です。(メルヘンハウスとわたし/三輪哲)
先日メルヘンハウスさんのギャラリーに伺ったとき、三輪哲さんがお客さんと絵本についてお話をしていて、とても印象に残ったことばがありました。聞き耳を立てていてすみません。。
「絵は描き込まないほうがいいですよ。子どもの入るスペースを作った方がいいんです」
絵本というのは子どもたちが発想力を育てる場所なんだなと、絵本というものを改めて考えるきっかけになりました。
私にとって、このことばが「メルヘンハウス」からの大切な贈り物のように感じています。盗み聞きですが…
またいつか
3月31日でメルヘンハウスさんは閉店します。
ですが、メルヘンハウスさんとの出会いから本が好きになった人、私のように三輪さんのことばに感銘を受けた人、長きに渡り「子どもの本専門店メルヘンハウス」としての活動の思いを汲み取った人たちが、今後いろいろなところで活躍をしてくれると思っています。
名称や活動方法は違っても、思いの同じ「メルヘンハウス」にまたいつか出会えることを願い、今回は改めて、子どもの本専門店「メルヘンハウス」さんをご紹介させていただきました。
参考 子どもの本専門店「メルヘンハウス」追伸:
メルヘンハウスさん、45年もの間、子供たちに良質な絵本の提供、紹介をありがとうございました。
絵本がとても好きになる、そんな素敵な本屋さんでした。
45年間、本当にお疲れ様でした。(2018.3.31)