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【Photoshop】はみ出さないで色を塗るのはレイヤーマスクが便利!

(使用ソフト Adobe Photoshop CC、Mac使用)

線画のイラストなどに、Photoshopではみ出さないように塗る方法はいろいろありますが、レイヤーマスクを使うと後からの色の修正や変更が簡単です。

レイヤーマスクを使えば、画面を拡大してはみ出した部分をひたすら消したり、後から色を変更したい場合に最初からやり直す、ということなく効率よく作業ができます。

マスク機能は何かと便利で応用がきくので、マスターして作業効率を上げましょう!




【前準備】線画イラストと水彩画ブラシの素材を用意

線画イラスト

まず、最終的にどのようなイラストにしたいかを、ぼんやりと想像します。

線画の部分を活かすのか、活かさないか、着色部分はどこにするかなど。

線画イラストはデジタルでもアナログでも良いですが、着色部分は線と線を閉じておきましょう。開いていると塗りつぶす場所だけを選択できないので、ちょっと面倒です。

水彩画ブラシ

Photoshopの基本ブラシだけでも良いのですが、ワンランクアップしたい場合は水彩画ブラシの素材を使うと雰囲気ある仕上がりになります。

「Photoshopフリー水彩画ブラシ」などで検索すると、無料で使える水彩画ブラシがたくさんあるので、使い勝手の良さそうなブラシをダウンロードしておきましょう。(使用の際は利用規約をよく確認!)

①ダウンロードしたブラシ素材の保存場所を確認しておきます。

②Photoshopのブラシパレットを開き、右上の三本線のメニューを開き[ブラシを読み込む]を選択。

ブラシパレット選択画面

③ブラシ素材を保存した場所から『.abr』という拡張子を選択して[開く]をクリック。

ブラシ素材ファイル

④ブラシパレットに追加されました。

ブラシパレット追加




【工程1】レイヤーマスクを作る

【工程1】では着色部分のレイヤーマスクを作っていきます。

余分な部分を隠して、表示したい部分だけを画面に表示してくれるのがレイヤーマスクです。その名の通り、マスクをかけてくれる機能です。マスクのかかっていない部分は見えなくても残っているので、後からの変更や調整にも便利です。

マスクは写真の合成でもよく使います。

マスクに影をつけたり、グラデーションをかけたりできるので、使い方次第で効果的な見せ方ができます。

  • STEP.1
    着色部分の選択

    ツールバーの[自動選択ツール]を選択し、イラストの色を塗る部分を選択します。選択範囲が二つ以上ある場合は[shift]を押しながらクリックします。

    上記の写真は黄色の部分が選択されている状態です。(実際は色は入りません)

  • STEP.2
    レイヤーマスクを作る

    レイヤーパレット下

    イラストが点線で選択されている状態で、レイヤーパレットを開き、下部の[新規レイヤーを作成](写真①)、[レイヤーマスクを追加](写真②)をクリック。

    新規レイヤーマスク

    着色用の新しいレイヤーができました。右側がレイヤーマスクです。白い部分が画面に表示されます。

  • STEP.3
    着色部分すべてのレイヤーを作る

    着色部分はすべてレイヤーで分けます。ここで分けておかないと、後からの微調整がやっかいなことになります。

    これが一番手間ですが単純作業なので無心でコツコツと行いましょう。

    レイヤーの名前をつける癖をつけておくと、後々迷子レイヤーができないので安心です。レイヤーをダブルクリックすると名前が付けられます。




【工程2】色を塗る

【工程2】では、すべてのレイヤーに色を塗っていきます。

  • STEP.1
    ブラシを選ぶ

    レイヤーパレット選択画面

    着色するレイヤーを選択し、左側のレイヤーサムネールをクリックします。

     

    ワンポイント選択しているレイヤーが意図しているところではないのに気づかず着色してしまわないよう、常に作業しているレイヤーは確認しましょう!ちなみに、レイヤーマスクを選択していると描画色がモノクロになっているので気づきやすいです。(私はよくやります)

    ツールバーの[ブラシ]をクリックして、お好みのブラシを選び着色していきます。(見本のブラシは[水彩ウォッシュ]です)

    レイヤーマスク部分しか色は出ないので思いきって塗ってください。色の薄い部分と濃い部分のメリハリをつけると立体感がでます。(選んだブラシによって効果は変わります)

  • STEP.2
    変更したい場合

    途中で色やブラシを変えたいときは、変更したいレイヤーのレイヤーサムネール選択し、選択範囲の[すべて選択]Mac ⌘+A、Winctrl+A)。

    画面全てを選択したらMac delete、Win backspaceで全て消去してから、新しい色を塗ります。

     

    ワンポイント・消しゴムで消すと、マスクで隠された見えない部分を消し忘れていたりするので全消去がおすすめ。
    ・マスクレイヤーを誤って消してしまうと、また作り直さなくてはいけないので注意!(…[ヒストリー]で戻れますが)

  • STEP.3
    ざっくり完成

    全てのレイヤーに着色したら完成。

    ざっくり完成

Photoshop基本ブラシに関してはこちらを参考にしてみてください。

水彩画イラスト風完成【Photoshop】基本ブラシだけで水彩画風イラストに仕上げる




【工程3】アナログ感を出す

【工程3】では、アナログ感を出すようにしていきます。ここからは、ややセンスが問われるので、みなさんの実力を発揮してください。

  • STEP.1
    線を手描きっぽく

    線画なしのイラストにするので元の線画を非表示にします。すると、中途半端にデジタル感が強調されてしまうので、均一な白の線画部分をランダムに調整します。

    線画非表示

    見本のふくろうの羽部分を少し拡大してみます。

    変更するレイヤーを選択して、中央にある鎖のマークをクリックしてリンクを解除します。リンクを解除しないと着色した部分も変更がかかってしまいます。

    レイヤーパレットリンク部分

    マスクレイヤーを選択し、メニュー画面の[編集]→[変形]→[拡大・縮小]で、101%〜103%ほど拡大して位置を調節。他に[回転][ゆがみ]などもあるので試してみてください。

    微妙ながらもアナログ感が出てきました。(ふくろうの目の周りの色は取ったらしっくりきたので削除)

    変更後はレイヤーの鍵マークを再度クリックしてリンクを復活させておきましょう。

  • STEP.2
    ブラシを変えてみる

    着色した部分をもう少しアナログっぽく表現するため、ダウンロードした水彩画のブラシ素材を使って塗ります。

    ブラシ見本

    見本使用水彩ブラシ:「Mcbad watercolor」

    ブラシ素材は多様しすぎると、くどくなるのでほどほどにしておきます。ほどほど具合がなかなか難しいのですが…

    水彩画ブラシ塗り

  • STEP.3
    細かな部分の追加

    全体ができたところで、細かい部分を追加して調節していきます。

    見本はふくろうの模様や葉っぱの線を加えて、レイヤーパレットの不透明度を80〜50%ほど落としてなじませました。

    レイヤーパレット不透明度50%

  • STEP.4
    完成

最後に

今回はレイヤーマスクを使っての着色方法をご紹介しましたが、デジタルでもアナログでも、イラストの色塗りにはいろいろな手法があり、それぞれの良さがあります。

その良さを活かせるような使い方をして、自分らしい作品を作っていけるといいなと思います。




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