ミミです
熟練の絵描きの方なら、色選びは一発でばちっと決められるかもしれませんが、その域まで達していないとなかなか難しいですね。
しかも、手描きのイラストの色変えは至難の技。またデジタルデータでも、作り方にもよりますが、色の変更は結構手間がかかります。
そんな時、Photoshopの色の置き換え機能を使えば、簡単に色を置き換えることができ、様々な色のバリエーションを試すこともできます。
今回は、初心者の方でも簡単にできるPhotoshopの色の置き換え方法を3つご紹介します。
この色の置き換え機能で、イラスト雰囲気をサクッと変えてみましょう。
(Adobe Photoshop CC、Mac使用/サンプル画像:幼少期の息子の絵)
1. 色の置き換えツール
この処理は、変更したい範囲が狭い、部分的に変更したい画像に向いています。
作業手順
- STEP.1色の置き換えツールを設定
ブラシツールを右クリックして、[色の置き換えツール]を選択。
ワークスペース上部のオプションバーから、それぞれ設定をする。
①ブラシ設定…画像の大きさに合わせて調節。
②モード…[カラー]に設定。
③サンプル…真ん中のアイコン[サンプル:一度]に設定。
④制限…[隣接]に設定。
⑤許容値…最初は50%以下に設定して、後から画像を見ながら調整。
【許容値】数値が低いとクリックしたカラーに近い色だけを拾うため選択範囲が狭まり、数値が高いと類似色を多く拾うため選択範囲が広がる。精密さを求めるなら低めに設定する。
- STEP.2置き換えるカラーを選択
置き換えたい色をカラーピッカーから選択。
- STEP.3色を置き換える
まず、変えたい色の部分を[色の置き換えツール]でクリックしてから、他の部分をクリック(またはドラッグ)すると色が置き換わる。最初に選択した色に近い色が選択されるため、他の色は変更されない。ブラシの太さや許容値は画像を見ながら調整する。
- 完成
見本のようにいくつかの色に変えることもできます。
2. 色の置き換え機能
この処理は、色を変更したい範囲が広い、色の重なり合っている部分が多い画像に向いています。
作業手順
- STEP.1[色の置き換え]を選択
メニュー画面[イメージ]→[色調補正]→[色の置き換え]を選択。
- STEP.2色の置き換えパネルの設定
色の置き換えパネルが表示されるので、画面を見ながら設定をしていく。
①カラー…④のスポイドアイコン(左端)を選択し、画面の置き換えたい色をクリック。
②許容量…数値が高いと①で選択した色の類似色を多く拾うので選択範囲が広がる。画面のモノクロ画面の白色部分が置きかわる範囲。
③結果…左側のバーで調整、または四角のカラー部分をクリックするとカラーピッカーが表示されるので、置き換えたい色にする。
④スポイドツール…置き換えたい色を増やしたいときは「+」のスポイドを、減らしたいときは「−」のスポイドを選択し、画面をクリックする。
- 完成
部分的に色を変える場合
選択ツールを使って、色の置き換えたい範囲を選択し、STEP.1、STEP.2で部分的に色を変えることもできます。ただし、色がはっきり分かれた画像でないと、やや不自然できれいに仕上がりません。
3. 調整レイヤーでの色変換
この処理は、輪郭のはっきりした画像に向いています。やり直しが楽な方法です。
作業手順
- STEP.1選択範囲の作成
選択ツールを使って、色の置き換えたい範囲を選択します。
- STEP.2調整レイヤーの作成
選択された状態でレイヤーパネルの右下[調整レイヤー]から[色相・彩度]選択すると、レイヤーマスクができる。
- STEP.3色調整
色相・彩度パネルで色味を調整する。
- 完成
色を変えたい場合はレイヤーマスクのマークの部分(下写真の赤枠部分)をダブルクリックすると、色相・彩度パネルが表示されるので、そこから再設定する。
最後に
今回ご紹介した3つの方法は、作業工程が少なく、簡単に色を置き換えられるので、ぜひお試しください。
今まで自分があまり使わない色を試してみたり、色調の強弱を変えてみたりして、ご自身の作品の新しい発見を楽しんでみるのも良いですね。