ミミ
このような経験を何度か経験しました。。
Illustratorだけでは手描き感は難しいと思っていましたが、調べてみるとちょっとした機能の組み合わせで、簡単でしかも軽いデータで仕上げられる方法がありました。
単調なパスの線画でも、一手間かければ絵本の絵のような温かみのある雰囲気を出すことができるので、ぜひお試しください。
(Adobe Illustrator CC、Macを使用しています)
1. 線の角を丸くする
まず、パスで描いたイラストを用意します。
線画はデフォルトのままだと、角が角張った状態です。
この線に丸みを出すには、線のパレットの「線端」を丸型線端、「角の形状」をラウンド形状に変更します。
2. 線をぼこぼこさせる
次に線に凹凸をつけて、ぼこぼことした線画にします。
ラフ
線をすべて選択して、アピアランスパレットの下部にある「fx」→「パス」→「パスの変形」→「ラフ」の順にクリック。
ラフのパネルのプレビューにチェックをして、画面を確認しながら数値を入力して、お好みのぼこぼこ加減に調節します。(線幅によって効果が異なるので、数値は参考までに。)
パスのアウトライン
次にパスのアウトラインをかけます。
線をすべて選択して、アピアランスパレットの下部にある「fx」→「パス」→「パスのアウトライン」の順にクリック。
POINT!
通常のパスのアウトラインは、パスのポイントが増えてデータが重くなりますが、アピアランスの効果からパスのアウトラインにすればパスが増えないのでサクサクと作業ができます。しかし、アピアランス効果の使いすぎは場合によってはデータが重くなるので注意しましょう。
そして忘れてはいけないのが、アピラランスパレットの「ラフ」と「パスのアウトライン」の上下関係です。
上のように「ラフ」の項目の下に「パスのアウトライン」の項目があれば、上下を入れ替えて「ラフ」を下に持ってきてください。
「ラフ」が「パスのアウトライン」より上だと、線にラフをかけた状態(下図の上)、「パスのアウトライン」が「ラフ」より上だと、アウトラインをしたパスにラフをかけた状態(下図の下)となります。
このように、アウトラインにラフをかけた方が、よりラフ感が出るので、「ラフ」と「パスのアウトライン」上下関係は覚えておきましょう。
数値などの変更をしたい時は「fx」をダブルクリック、消したい時は項目を選択してパレット下のゴミ箱をクリック(またはドラッグしてゴミ箱へ)すると消せます。
3. 線にメリハリをつける
線のプロファイル
ラフの効果だけでも手書き感が出ましたが、もう少し線にメリハリをつけたい時は、「線のプロファイル」を使ってみましょう。
線をすべて選択して、線のパレットからプロファイルの「∨」をクリックして、上から2番目のひょうたんのような形を選択します。
すると、線に筆圧のような太い部分、細い部分ができて、全体にメリハリが出ます。
シェイプ形成ツール
線のプロファイルの残念な点は、微妙な調整が効かないところです。
もう少し太くしたい、または細くしたいという部分はツールボックスにある「シェイプ形成ツール」を使って微調整を行います。
ツールボックスから「シェイプ形成ツール」を選択して、変更したい箇所をクリックして線の太さを調整します。
POINT!
闇雲にシェイプ形成ツールを使うと、絵の構図自体が崩れてきます。使う時は控えめにさりげなく!
これで完成です。
まとめ
- STEP.1線の角を丸く線幅と角の状態を変更
- STEP.2線をぼこぼこにラフで変形、パスのアウトライン
- STEP.3線にメリハリ線のプロファイルとシェイプ形成ツール
実際作ってみると、データが軽いということに驚きます。
さらにアピアランスパレットで後からの変更にも簡単に対応できるという点が、私が今まで試した中ではかなり使い勝手が良いと感じました。
この他にも、線を手書き風にする方法はいくつかあるので、ご自身の使いやすい方法などをいろいろアレンジしてみてください。
ただ、いろいろなことをやりるぎるとデータが重くなり、トラブルの原因になるのでご注意を!