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「字のない絵本」絵が魅力的なおすすめ6冊(プラスα有り)

今回は、字のない絵本を取り上げてみました。字がなくても絵の持つパワーが魅力的な絵本をお試しあれ。

ミミ




アンジュール ーある犬の物語ー

出典:アンジュール ある犬の物語(ガブリエル・バンサン 作・絵)/BL出版

飼い主に車から投げ捨てられてしまった犬のアンジュール。その後、飼い主を探してあちこちをさすらいます。最後は同じひとりぼっちの少年と出会い…。

字のない絵本として有名ですね。ガブリエル・バンサンの画力がとてもインパクトのある絵本です。

すべてデッサン画で白と黒の世界なのに、その場の状況やアンジュールの心情などは正確に伝わってきます。

車を追いかける姿や遠吠えをする姿、最後ひとりぼっちの少年と出会い少しずつ縮めていく距離感などは臨場感が半端なく、胸に刺さります。

ちょっと悲しくて静かな世界。少し大人向けですが、誰かにすすめたくなる絵本です。

おまけ「きょうの猫村さん」

絵本ではないのですが、、白場の使い方や絵の力の抜き方なんかが漫画「きょうの猫村さん」とかぶったりします。完全に私個人の意見です。

「アンジュール」でしんみりして「きょうの猫村さん」でほんわかしてみてはどうでしょう。

 

木のうた

出典:木のうた(イエラ・マリ 作・絵)/ほるぷ出版

四季の移り変わりを一本の木で表現している絵本です。

春夏秋冬を1ページ1ページ丁寧に描いていて、なるほど、こんな絵本の見せ方もあるんだなと唸ってしまいました。(何様?)

木だけではなく、冬眠するリスや木の実を食べにくる鳥、周りに咲く草花など、四季の様子に動きを出しています。

冬がやってきた最後から2ページ目、全て点描で描かれていて、思わずはっとする場面でした。

絵で四季を感じるにはおすすめの絵本です。

おまけ「あかいふうせん」

「あかいふうせん」は同じくイエラ・マリさんの作品で、文字のない絵本です。

赤い風船がいろいろな形に姿を変えていきます。モノトーンの紙面に赤を使ってうまく目を引き、次はなにかな?と子供と一緒に楽しめる絵本です。

かさ

出典:かさ(太田大八 作・絵)/文研出版

絵本「かさ」は「あかいふうせん」と同じく、モノトーンと赤を効果的に使っています。

物語は、雨の日に女の子が赤いかさをさして、お父さんのかさを持って駅まで迎えにいくというお話です。

雨の風景、紙面はほとんどモノクロで文字がないというと寂しい印象ですが、読み(見?)終わったあと、ほんわかとした気持ちになるんですよね。

それは登場する人たちの表情だったり、看板に描かれている絵や街並みなど、細部にどこかほっとする温かさを感じるからかなと思います。

ちょっと憂鬱な雨の日、「かさ」を読むとほんわか温かい気持ちになれますよ。

 

「かさ」は下記でもご紹介しています。

 

ぞうのボタン

出典:ぞうのボタン(うえののりこ 作・絵)/冨山房

ぞうのボタンを外すと、その下から別の動物が。さらにボタンを外すとまた別の動物が。どんどんボタンを外していくと、最後は…?

オチは、そうきたか〜とくすっと笑ってしまいます。

作者のうえののりこさんはロングセラー絵本「ねずみくんのチョッキ」のねずみくんシリーズも描かれています。

うえののりこさんの絵本はお話やキャラクターたちの表情にユーモアや優しさがあり、子供だけではなく大人にも人気です。

わが家の一冊にぜひ♪

 

きりの なかの サーカス

出典:きりの なかの サーカス(ブルーノ・ムナーリ 絵、谷川俊太郎 訳)/フレーベル館

この「きりの なかの サーカス」は「みる」「めくる」ことを楽しむ絵本です。

霧の中をどんどん進み、稽古中のサーカスをのぞいていくという何てことのないストーリーですが(ごめんなさい)、絵本としての表現力がすばらしい。

トレーシングペーパーの透かし効果で霧を表現したり、鮮やかな色のサーカス団の各ページは円で切り抜いていろいろな仕掛けをしてます。

数多くの仕掛け絵本を手がけたブルーノ・ムナーリのデザイン性の高い絵本をお楽しみください。

注)子供にグシャーやビリーッとされたくないのであれば、読み終わったあとはそっと大人の本棚に入れておくことをおすすめします…お値段もアレなので。

 

みて!


出典:みて!(高畠那生作・絵)/絵本館

この絵本、文字はありますが、「みて!」「みた?」「みた!」「みててよ!」という書きの文字がイラストの一部のようにレイアウトされており、読むというより見るという感覚です。

ポップなイラスト、元気な女の子と巨大タコのやりとりがおもしろくて、元気の出る一冊です。

元気の出るというより笑える絵本ですね。作家の高畠那生さんにはいつも「笑い」を提供していただけます。

この「みて!」の最後のページ、女の子の表情に注目!

高畠那生さんの絵本は下記でもご紹介しています。

 

 

最後に

今回ご紹介した「字のない絵本」は絵が魅力的な絵本を選んでみました。

絵だけでもしっかりと伝わってくる登場人物たちの感情、字がないから広がる想像力、発想力。

絵だけで物語に惹き込まれてしまう「字のない絵本」は一冊は持っていたい絵本です。

 

少し注意してほしいのが、字のない絵本というのは意外にも読む(見る?)のが結構疲れます。

文字から得られる情報がない分、絵から情報を読み取ろうとして脳みそがフル回転している感じです。

なので字のない絵本を読むときは、ゆっくり読むことを意識するか、ぼんやり眺めるだけでもいいのかなと思います。

ぼんやり眺めるだけでも癒し効果は得られますよ♪

 

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