年を取ってすっかり涙もろくなったミミです。今回は、これを読むとつい涙が出てきてしまう、そんな絵本をご紹介いたします。
ミミです
くもの上のハリー
出典:くものうえのハリー(城井 文 作・絵)/パイ インターナショナル
本屋さんで何気なく手にとって読んだ結果、涙が止まらなくなった一冊。
死んでしまったこひつじのハリーと、ハリーの死を悲しむお母さんひつじのお話です。
とにかくイラストがかわいいのですが、ハリーのあどけなさ、お母さんひつじの深い悲しみが、のほほんとしたイラストからリアルに伝わってきます。
この絵本は、何気ない日常の中で母と子供の絆はしっかりと結ばれているんだということを教えてくれました。
子育てをしているお母さんには号泣間違いなしです。本屋さんでの立ち読みはおすすめいたしません。笑
「くもの上のハリー」はJ-POPユニットRAM WIREの「僕らの手には何もないけど、」のミュージックビデオから生まれた絵本です。なので、まずはミュージックビデオをご覧になるのが良いかもしれません。
もちろん絵本としてもおすすめ一冊です!
かたあしだちょうのエルフ
出典:かたあしだちょうのエルフ(おのき がく 作・絵)/ポプラ社
この絵本の初版は1970年9月でもう50年近く前の作品になりますが、今読んでもいろいろなところで斬新さを感じます。
絵はすべて版画で、黒と配色されている部分のバランスが絶妙だったり、迫力あるレイアウト、画力がすごいです。
優しく勇敢なだちょうのエルフ。仲間の動物たちを襲ってきたライオンやヒョウから守りますが、怪我を負ったエルフは…。
とにかく全てに迫力があり、絵にも物語にも引き込まれ、最後のエルフの姿がしばらく頭から離れなかったです。
この絵本はこちら でもご紹介しています。
参考 かたあしだちょうのエフル絵本を楽しむ豆知識
ずーと ずっと だいすきだよ
出典:ずーっと ずっと だいすきだよ(ハンス ウィルヘルム 作・久山 太市 絵)/児童図書館・絵本の部屋
「ずーっと ずっと だいすきだよ」は息子の国語の教科書(光村図書出版「こくご1 ともだち下」 )で知りました。息子の音読中、ハハ思わず号泣、息子おろおろ。。
この絵本は犬を飼ったことのある人には共感する場面がいくつかあるのでは、と思います。
子犬のエルフィーがだんだんと年老いて死んでしまうまでのお話。
家族の中で一番エルフィーを大事にしていた「ぼく」。毎晩「ずうっと大好きだよ」と伝えていたことでエルフィーの死を乗り越えていきます。
エルフィーがいなくなり、隣の家の子が子犬をあげると持ってきましたが「ぼく」は断りました。
もらっても、エルフィーは気にしないってわかっていたけど、僕はいらないって言った。
いつか他の動物を飼いたいと思う時がくるかもしれないけど、今はまだエルフィーのことを忘れたくない、もう少しエルフィーの思い出を大事にしたい、そんな思いではないでしょうか。
大切にしてきたペットの死について、優しく教えてくれる絵本だと思います。
ぼくはエルフィーをわすれない。世界一すてきな犬だったんだ。エルフィーとぼくは、いっしょに大きくなった。ぼくの背がのびるにつれ、エルフィーはだんだん年をとり、そしてある朝、死んでいた。深い悲しみの中でも、ぼくには、ひとつ、なぐさめがあった。それは…
最後に
思わず涙の出る絵本というのは、子供よりも大人の感覚だと思います。
いろいろな経験をしてきたからこそ、共感できる想いが多く、胸を打ちます。
なので、子供にはそのような感覚はまだ早いかと思いますが、子供の最大の美点、感覚の鋭さで絵本の本質は見抜いているような気がします。
今はまだ分からない感覚を、いつか心の引き出しからそっと出せるように、良い絵本をたくさん読んでほしいなと思います。
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